【3月20日 AFP】国際テロ組織アルイカイダ(Al-Qaeda)の指導者ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者は19日、インターネット上に投稿された音声テープの中で、ソマリア国内のイスラム過激派に対して、同国のシェイク・シャリフ・アハメド(Sheikh Sharif Ahmed)暫定政府大統領の打倒を呼びかけた。

 穏健派のイスラム教指導者アハメド大統領は、国連(UN)の仲介による和解協議を受け、今年1月に暫定政府の大統領に就任したばかり。1991年以来の内戦で荒廃したソマリアに平和をもたらすという重大な責務を負っている。

 強硬派のアル・シャバブ(Shebab)を始めとするイスラム系武装勢力は、すべての外国軍が撤退しイスラム法が施行されるまで戦うとして、アハメド大統領の就任前からソマリア暫定政府側との戦闘を続けている。

 アル・シャバブは、アハメド大統領の暫定政府に反対する強硬派イスラム組織で、国土の大部分を支配下に置いている。

 ビンラディン容疑者は、米国の「誘惑」の結果、アハメド大統領は「転向」し、ソマリア国内でイスラム法と世俗法を混在させることに同意してしまったと批判した。(c)AFP