【3月17日 AFP】米政府の実質的な管理下で経営再建中の米保険最大手アメリカン・インターナショナル・グループ(American International GroupAIG)が同社幹部に巨額ボーナスを支給することが明らかになり、世論の反発を招いている問題で、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領は16日、同社を強く批判し、ボーナスの支払いを阻止すると明言した。

 オバマ大統領はホワイトハウス(White House)で開いた中小企業の経営者を集めた会合で、AIGの幹部やトレーダーに支払われる予定のボーナスを「暴挙」だと述べるとともに、「これが無謀さと強欲さのために財政難に陥っている企業だ」と、世論の反発を受けて異例の強い調子で非難した。これは、オバマ政権が準備を進めている、金融業界への新たな支援策に対する反発を意識してのものだとみられる。

 政府関係者は15日、ボーナスは政府による救済措置を受ける前の雇用契約に基づくもので、ティモシー・ガイトナー(Timothy Geithner)財務長官が法的にボーナスの支払いを阻止することができる可能性はほとんどないと語っていた。

 だが、オバマ大統領は、「ガイトナー長官に対し、(公的支援の)影響力を行使するとともに、あらゆる法的手段を使ってボーナスの支給を阻止するように指示した」と語った。(c)AFP/Jitendra Joshi