【3月15日 AFP】世界20か国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁会議は14日(日本時間15日未明)、世界経済の回復にむけて「あらゆる必要な行動をとる」とする共同声明を出して閉幕した。

 英国のアリステア・ダーリング(Alistair Darling)財務相は、「我々は、どれだけ時間がかかろうとも、成長を回復するためにあらゆる必要な行動をとる用意がある」と述べた。

 会議では金融システムやヘッジファンドの規制強化や、保護主義に反対し、開かれた貿易を維持することで合意し、途上国の経済を支援していくことも強調された。

 国際通貨基金(International Monetary FundIMF)の資金基盤を速やかに増強する必要があることでも合意したが、共同声明で具体的な金額への言及はなかった。会議に先立ち米国はIMFの資金基盤を現在の3倍の7500億ドル(約73兆5000億円)に増強すべきとの考えを出していたが、欧州からは現在の2倍の5000億ドル(約49兆円)にすべきだとの考えが出されていた。

 一方、米国が呼び掛けていた、各国が協調して新たな景気刺激策を行うことでは具体的な合意に至らなかった。ティモシー・ガイトナー(Timothy Geithner)米財務長官は、「G20はかつてないほど一体感がある」と述べたが、追加刺激策や金融市場規制強化についての米欧間の温度差は会議前から指摘されていた。

 今回の会議を経て来月2日にロンドン(London)でG20緊急首脳会議が開かれる。(c)AFP/Katherine Haddon