【3月14日 AFP】海上自衛隊の護衛艦「さざなみ(Sazanami)」(4650トン)と「さみだれ(Samidare)」(4550トン)は14日午後、海賊対策のためソマリア沖のアデン湾(Gulf of Aden)に向けて広島県の海上自衛隊の呉基地を出港した。

 それぞれ約200人の乗組員と2機の哨戒ヘリを載せた2隻の護衛艦は、日本に関係のある貨物船を護衛する。ソマリア沖では前年だけで100隻以上の貨物船が海賊の被害に遭っている。

 石油タンカーを含め毎年約2000隻の日本関係船が、ソマリア沖とスエズ運河(Suez canal)を航行している。日本の海運業界は海賊が少ない安全な航路をとると、輸送距離が長くなりコストが上昇する恐れがあるとの懸念を示していた。

 米国、欧州各国、中国はすでに海軍艦艇を現地海域に送り海賊対策を行っている。日本政府は自衛隊に海賊に対する武器使用と外国の貨物船の護衛を認める新法の準備を進めている。(c)AFP