【3月9日 AFP】北朝鮮朝鮮人民軍(Korean People's ArmyKPA)は9日朝、同日から実施される米韓合同軍事演習を「戦争への前兆」と非難し、対抗措置として全部隊に戦闘態勢をとるよう指示したと発表した。北朝鮮の国営・朝鮮中央通信(Korean Central News AgencyKCNA)が伝えた。

 朝鮮人民軍は、声明文の中で、9日から20日まで実施される米韓合同軍事演習について、「参加する侵略的部隊の規模や演習の実施期間において前代未聞」と述べ、戦闘準備の指示について「わが国の主権と尊厳を守るための自衛措置」と主張。「帝国主義の米国と、操り人形にすぎない韓国軍の主戦論者たち」が大規模な軍隊を動員し攻撃を行えば、戦争が始まると警告した。

 北朝鮮はまた、別の声明で、米韓軍事演習は北朝鮮を仮想敵国としていると非難。演習期間中は南北間唯一の通信手段である軍通信を遮断すると発表した。

 さらに、人民軍総参謀部も声明を発表し、打ち上げを予定している「衛星」の発射を阻止する行為があれば、「最強の軍事的手段をもって報復を行う」と警告した。(c)AFP