【3月6日 AFP】北朝鮮が米韓合同軍事演習が実施されるなら日本海上空を通過する韓国の民間旅客機の安全を保証できないと警告したことについて、韓国政府は6日、「民間機に対する軍事脅威は非人道的行為だ」と、北朝鮮を非難する声明を発表した。

 韓国統一省は6日発表した声明のなかで、「民間機の通常運行に対する軍事脅威は、国際ルール違反であるだけでなく、非人道的行為であり、決して正当化できない」と述べ、民間機に対する軍事脅威を即時に撤回するよう北朝鮮に要求した。

 また、韓国政府が、国内航空会社の安全確保に向けた措置を迅速に進めていることを明らかにした。

 前日の北朝鮮による警告をうけ、すでに大韓航空(Korean Air)とアシアナ航空(Asiana Airlines)は、北朝鮮の管理下空域を通過する航路については迂回ルートをとっている。これにより飛行時間は最長1時間延び、航空会社側は1便当たり400万ウォン(約25万円)の損失が出るという。

 一方、軍事境界線上の板門店(Panmunjom)では同日、最近の朝鮮半島における緊張緩和をめざし、米軍主導の在韓国連軍司令部(United Nations CommandUNC)と北朝鮮側による将官級協議が行われた。

 韓国の聯合(Yonhap)ニュースによると、国連軍側は北朝鮮の民間航空機に対する威嚇に抗議する一方、北朝鮮側は米韓合同軍事演習の中止を繰り返し求めた。国連軍司令部の報道官は、協議の詳細は明らかにしていない。(c)AFP/Park Chan-Kyong