【3月4日 AFP】(一部更新)バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領が、欧州における米国のミサイル防衛(MD)計画とイランの「脅威」との関係をめぐって、ロシアのドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領に秘密書簡を送っていたことが明らかになった。米政府高官が3日、語った。

 だが、メドベージェフ大統領は3日、スペインで、米政府が提案したように、欧州における米MD計画をめぐる協議をイランの核問題と関連させることは「建設的ではない」と述べ、この提案を拒絶する姿勢を示した。

 3日の米ニューヨーク・タイムズ(New York Times)紙によると、オバマ大統領は秘密書簡の中で、ロシア政府がイランの長距離核ミサイル開発の阻止に協力してくれれば、MD計画を撤回すると提案したという。

 米政府関係者は匿名を条件にAFPに対し、オバマ大統領が秘密書簡を送ったことを認めるとともに、書簡は「ミサイル防衛から、それがイランの脅威にどう関係してくるかまで、幅広い内容」を含むものだったと語った。この関係者は、それ以上の詳細や書簡が送られた時期などについては明らかにしなかった。

 一方、オバマ大統領は3日、書簡の内容に関する報道について、MD計画とイランの核問題をめぐって、ロシアに対し「交換条件」を提示した事実はないと語った。(c)AFP