【2月28日 AFP】米国と中国は北京(Beijing)で27日、国防当局による定期協議枠組みの「米中国防政策対話」を5か月ぶりに再開した。中国側は、米国による台湾への武器売却が軍事的緊張の緩和への重大な障害になっているとの懸念を伝えた。

 中国は、米国による総額65億ドル(約6400億円)に上る台湾への武器売却案に反発し、国防政策対話を中断していたが、今回、対話が再開したことで、安全保障問題における協力拡大や緊張緩和などが期待されている。

 中国側が対話を再開したのは、バラク・オバマ(Barack Obama)新政権に対し、和解の意思を示したものとみられているが、その一方で、中国側代表の銭利華(Qian Lihua)国防省外事弁公室主任は対話の冒頭から、両国間には複数の問題が存在し、その解決は米国次第だと強調するなど、強気の姿勢を示した。

 銭主任はまた、今回の国防政策対話について、さらなる高官級の対話や災害時支援での連携など、中断されている軍事交流が自動的に再開されることを意味しているわけではないと強調した。(c)AFP/Dan Martin