【2月24日 AFP】米国防総省は23日、キューバ・グアンタナモ(Guantanamo)米海軍基地のテロ容疑者収容施設は戦争捕虜の扱いを定めたジュネーブ条約(Geneva Conventions)に沿っているが、収容者の厳しすぎる隔離措置については改善が必要だとする報告書をまとめた。

 報告書の作成責任者、パトリック・ウォルシュ(Patrick Walsh)海軍大将は23日の記者会見で、厳重な監視下に置かれている収容者らに施設内での相互接触の機会を与えることは、人道的な処遇を維持するうえで不可欠だと述べた。

 主な改善策として、収容者数人を集めたレクリエーション活動、知的活動、集団祈祷(きとう)などを通じたコミュニケーションの機会を増やすことを提案した。

 しかし人権団体などは、この報告書はバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領が「テロとの戦い」の「容疑者」の扱いにおいて、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)前大統領政権との決別に失敗したことを示すものだとして発表以前から批判している。

 こうした団体の1つ、アメリカ自由人権協会(American Civil Liberties UnionACLU)は20日、グアンタナモ収容施設を運営する国防総省が自らまとめた報告書は「ごまかし」にすぎないとして、独立機関による再調査を求めた。(c)AFP/Dan De Luce