【2月23日 AFP】米政府は22日、対キューバ政策の変更に関する報告書を発表するが、この中で米上院外交委員会メンバーで委員長も務めた共和党の重鎮、リチャード・ルーガー(Richard Lugar)上院議員(インディアナ州選出)が、キューバへの数十年におよぶ経済制裁は「失敗した」との見解を披露しており、論議を呼びそうだ。

 同報告でルーガー議員は「47年が経過し、キューバに対する一方的な経済制裁は『キューバの人びとに民主主義をもたらす』とうたわれた目的の達成に失敗した。それどころか、困窮しているキューバ国民にさらなる犠牲を要求する口実として、(キューバ)政権に使われてきたと言える」と述べている。

 報告は『Changing Cuba Policy - In the United States National Interest(対キューバ政策の転換-米国の国益のために)』と題され、米州唯一の共産主義国であるキューバに対する約50年の米国の政策を総点検する内容で、議論に火をつけそうだ。

 1月に就任したバラク・オバマ(Barack Obama)大統領は、キューバの孤立化を図ってきた歴代の米政権とは対照的に、従来は米国の「敵」とみなされてきた国家も含め、他国の指導者たちとの対話を誓約しているが、これまでのところ対キューバ外交の詳細は示されていない。(c)AFP/Michael Langan