【2月22日 AFP】ベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領は20日、キューバを予告なしに訪問し、ラウル・カストロ(Raul Castro)、フィデル・カストロ(Fidel Castro)の現・前国家評議会議長2人と会談、15日の国民投票での勝利を祝った。

 ベネズエラでは15日、大統領の再選制限を撤廃する憲法修正案が国民投票で承認され、チャベス大統領再選への道を開いた。チャベス大統領の外遊は国民投票後初めて。

 チャベス大統領は自らが提唱する「社会主義」を推進するとして三選を目指して2012年の大統領選に出馬する意向を示している。この社会主義についてはキューバの共産主義に比較し批判する声もある。

 キューバのラウル・カストロ国家評議会議長は20日、到着したチャベス大統領の拳を持ち上げ、「フィデルの名前で(勝利を)宣言する」と述べた。フィデル前国家評議会議長はチャベス大統領の長年の友人。チャベス大統領は21日にもラウル・カストロ国家評議会議長と会談し、同日夜帰国した。

 今年に入って南米首脳5人がキューバを訪問した。このうちアルゼンチンのクリスティナ・キルチネル(Cristina Kirchner)大統領、チリのミチェル・バチェレ(Michelle Bachelet)大統領と前国家評議会議長との会談の写真が公開された。前国家評議会議長の健康不安説を払しょくする狙いがあるとみられる。(c)AFP/Philippe Zygel