【2月21日 AFP】ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)米国務長官は20日、アジア歴訪の最後の訪問国、中国・北京(Beijing)に到着した。

 クリントン長官は北京に向かう直前、韓国・ソウル(Seoul)で記者団に対し「人権問題が世界的金融危機、気候変動、安全保障といった問題での進展を妨げてはならない」と述べ、米中両国は今週末、中国政府のチベット(Tibet)への対応など、人権問題における長年の意見の食い違いについて歩み寄るよりも、現在世界で起きている重要問題に取り組む可能性の方が高いとの見解を示した。

 クリントン長官は多忙なスケジュールの中、21日には胡錦濤(Hu Jintao)国家主席、温家宝(Wen Jiabao)首相、楊潔チ(Yang Jiechi)外相と会談する予定。

 だが、クリントン長官は経済危機、気候変動、またアフガニスタン・パキスタン問題といった安全保障問題について、中国側と具体的にどのように取り組んでいくのかはまだ分からないと述べた。

 また、クリントン長官は先ごろ、北朝鮮に対し、挑発的な行為を中止し、ミサイル発射を強行しないよう警告を発していることから、北朝鮮問題も焦点になるとみられる。(c)AFP/Lachlan Carmichael