【2月10日 AFP】エフド・オルメルト(Ehud Olmert)首相の辞任表明に伴うイスラエル総選挙の投票が10日、開始された。即日開票される。

 過去数週間の世論調査では、接戦ながら、タカ派のベンヤミン・ ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)元首相率いる右派リクード(Likud)の勢いが、ツィピ・リブニ(Tzipi Livni)外相が党首を務める現与党の中道カディマ(Kadima)を上回るとみられている。

 リクードは選挙戦中、パレスチナとの和平交渉や安全保障に関し、強硬姿勢を打ち出してきた。

 現与党カディマは昨今相次いだ汚職スキャンダルで支持基盤を失い、オルメルト首相が辞任に追い込まれたが、直前の調査では支持回復もみられた。

 イスラム原理主義組織ハマス(Hamas)が実効支配するパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)に対する軍事作戦を終えたばかりの情勢の中、各党は安全保障を争点に選挙戦を進めてきたが、過去最高の20%前後といわれる無党派層の票の行方が注目される。(c)AFP/Patrick Moser