【2月7日 AFP】国連(UN)の潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長は6日、イラク・バグダッド(Baghdad)を予告なしで訪問し、ヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)首相など政府高官と、2003年の米軍によるイラク侵攻以前のサダム・フセイン(Saddam Hussein)政権時代に、国連が同国に課した制裁の解除について協議を行った。

 国連は、1990年8月2日にイラク軍がクウェートに侵攻したことを受け、イラクに対し包括的な制裁を課した。制裁の多くは03年に解除されたが、武器禁輸といくつかの経済制裁が解除されないままとなっていた。

 以前発表された国連の報告書によると、厳しい制裁によって経済が破壊され、医療システムが機能不全に陥った結果、最大170万人のイラク国民が死亡した可能性があるという。

 潘事務総長はバグダッド到着直後、ジャラル・タラバニ(Jalal Talabani)大統領とも会談を行った。(c)AFP/Benjamin Morgan