【2月2日 AFP】米上院で2日から、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領が推進する総額8190億ドル(約74兆円)規模の景気対策法案が審議入りするが、共和党幹部らは1日、下院で議決された同案の支出と減税の規模が見直されない場合、同党は反対に回る可能性があると警告した。

 共和党のミッチ・マコネル(Mitch McConnell)上院院内総務はCBSテレビの番組「フェース・ザ・ネーション(Face the Nation)」で、「ほぼ1兆ドルが支出されるという法案が上院を通過するには、過半数をかなり上回る賛成が必要だ」との見解を示した。

 上院では大統領の民主党は58議席、共和党は41議席を占めているが、法案可決には60の賛成票が必要となる。

 こうしたなか、共和党のナンバー2であるジョン・カイル(Jon Kyl)上院議員はFOXテレビの「フォックス・ニュース・サンデー(Fox News Sunday)」で、法案は「無駄だらけで、(内容を)知れば知るほど国民は怒るだろう。上院での支持も失われつつある」と述べ、大統領と上院民主党議員らに対し「ゼロから作り直す」よう求めた。

 共和党側は、景気対策法案について、インフラと社会セーフティーネットの整備に湯水のように支出するのではなく、金融危機の原因根絶に傾注すべきだと訴えており、共和党のジョン・エンサイン(John Ensign)上院議員がCNNに語ったところによると、住宅ローンを約4%の低金利で借り換えられるようにする法改正と、減税とを組み合わせる方式を提案する方針だ。(c)AFP/Jitendra Joshi