【1月28日 AFP】ロバート・ゲーツ(Robert Gates)米国防長官は27日、米上院軍事委員会で証言し、アフガニスタンが米国の最優先軍事課題ではあるが、米国のアフガニスタン戦略の目標は「限定されるべき」との考えを示した。

 ゲーツ長官は、個人的見解と断った上で、「米国の最重要目標は、アフガニスタンが米国や同盟国に対するテロリストの攻撃拠点となることを阻止することで、そのほかに必要なことはすべて、その目標のために行われるべき」と語った。

 アフガニスタンの治安悪化を受け、米政府は同国に駐留する米軍の規模を倍増する方針だが、ゲーツ長官の発言は、米国のアフガニスタン戦略の目標を大幅に縮小することを示すものとなった。

 ゲーツ長官は証言の冒頭で、「現在の最大の軍事的課題はアフガニスタンである。(バラク・)オバマ(Barack Obama)大統領は、対アフガニスタン戦略が最優先軍事課題であることを明確にしている」と述べた。

 また、アフガニスタン駐留米軍のデービッド・マキャナン(David McKiernan)司令官が要請している3万人規模の増派について、夏までに配備することが可能だが、増派部隊の受け入れには基地の拡張が必要だと述べた。

 オバマ大統領は28日、アフガニスタンにおける今後の計画と、並行して行われる14万2000人のイラク駐留米軍の撤退について、国防総省で軍司令官らと協議する。(c)AFP/Jim Mannion