【1月21日 AFP】米国史上初の黒人大統領となったバラク・オバマ(Barack Obama)新大統領は20日、就任式で宣誓を行った後、就任演説を行った。以下は就任演説の要旨。

■米国の挑戦

「われわれが危機の真っただ中にいることは明らかだ。わが国は、暴力と敵意の広大なネットワークに対する戦いを行っている。われわれの経済はひどく疲弊している。これは、一部の人びとのどん欲さや無責任さによるものだが、一方で、厳しい選択を回避し、新たな時代に向けて準備を怠ったわれわれすべての責任でもある」

「われわれが直面している問題は現実に存在している。それらは深刻で、数多く存在している。簡単な方法や短期間では解決しない。だが、米国よ、これらはいつか解決されるだろう」

「今日、ここに集まったのは、われわれが恐れではなく希望を、争いや不和ではなく目標を共有することを選んだからだ」

■経済危機

「現在の経済状態は、大胆かつ素早い行動を求めている。われわれは、新たな雇用を創出するだけではなく、成長のための新たな基盤を築くために行動する」

■政治変革

「長い間、米国政治を押さえつけてきた、取るに足らない不平や口約束、非難の応酬、陳腐な教義。こうしたものに終わりを告げるためにここにやってきた」

■外交・テロリズム

「われわれは、これまでよりもはるかに大きな努力を必要とする新たな脅威に対処しなければならない。世界の国々とのより深い協力と理解が必要だ。われわれは、責任をもってイラクをイラク国民に委ねるとともに、アフガニスタンでの平和の構築に努力を惜しまない」

■人種問題

「男性や女性、あらゆる人種、あらゆる信仰をもつ人びとがこの壮大なモールに集まり、60年前には地元のレストランで食事をすることも許されなかった父を持つ男が、最も神聖な宣誓を行うためにあなた方の前に立っている、これがわれわれの自由と信念の意味だ」

(c)AFP