【1月17日 AFP】キューバ系米国人が多く住む米フロリダ(Florida)州マイアミ(Miami)ではこのところ、病気療養中のキューバのフィデル・カストロ(Fidel Castro)前国家評議会議長(82)の健康問題が各紙でトップ記事として扱われ、重体説や死亡説も交錯している。

 最後に公開されたカストロ前議長の写真は、キューバを訪問した中国の胡錦濤(Hu Jintao)国家主席と昨年11月18日に撮影されたもの。前議長は共産党の機関誌に定期的に論文を発表していたが、最近は新たな発表もない。

 キューバの指導者として50年近く君臨したカストロ前議長は2006年7月、腸の手術のため事実上第一線から退き、昨年2月には弟ラウル・カストロ(Raul Castro)氏(76)が議長職を引き継いだ。

 今月1日に行われた節目となる50回目の革命記念日の式典でも、カストロ前議長の動静が注目されていたが、前議長は姿を見せなかった。

 一方、ベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領は16日、同国西部マチケス(Machiques)で、「1週間か、おそらく8-10日ほど前に、フィデル(・カストロ前議長)から手紙をもらった」と明かし、「誰もがフィデルの健康状態を知っているし、私もよく知っている。フィデルは働いていて、執筆も続けているし、世界情勢も把握している」と語った。(c)AFP