【1月12日 AFP】ベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領は11日、病気療養中のキューバのフィデル・カストロ(Fidel Castro)前国家評議会議長について、「フィデルが再び公の場に姿を現す可能性は極めて低いが、革命のアイドルはたとえ寿命が尽きても人々の心に生き続けるだろう」と話した。

 大統領は自身のラジオ番組「Alo Presidente(こんにちは大統領)」の中で、「夜な夜な戦士のような格好で街に出没し、人々と抱き合っていたフィデルの姿を再び目にすることができないことを、われわれは既に悟っている」と述べた。

 また、カストロ前議長が2006年7月にアルゼンチン・コルドバ(Cordoba)で最後に公の場に姿を現した時のことを回想した。「彼は飛行機の入り口までわたしをエスコートしてくれた。わたしたちは抱き合った。あれが最後になるなんて、誰が予想できたろう!」

 カストロ前議長はこの数日後に病気療養に入り、実弟のラウル(Raul Castro)氏に政権を移譲した。以来、公の場に姿を見せていない。

 大統領は、なおも続けた。「彼の魂が肉体を去ろうとも、彼はわれわれの中に生き続けるだろう。でも、彼にはまだまだ生きていてもらわなければ。われわれはまだあなたを必要としているのだから」。(c)AFP