【1月3日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)次期米大統領は3日、雇用拡大と米国経済の活性化のための幅広い分野に及ぶ次期政権の景気刺激策を発表した。

 経済の回復は次期オバマ政権にとって最優先課題だ。インタビューに答えたジョー・バイデン(Joe Biden)次期副大統領によると、オバマ氏の経済チームは数週間をかけて経済政策に関する協議を重ね、クリスマス前に調整はほぼまとまっていたという。

 オバマ氏は週末恒例のラジオ演説で、この刺激策の最優先目標は300万人分の雇用創出だと強調し、そのうち80%は民間部門での雇用を目指すと述べた。

 同じ演説でオバマ氏はまた、再雇用促進と同時に、輸入石油への依存を減らすため再生エネルギーの生産を倍増し、公共機関の建物のエネルギー効率を高めるといったエネルギー施策も行うと語った。

 さらに長期的投資として、インフラ構築や健康保険制度の見直し、21世紀型教育機関の創設などを行うと述べ、そのすべてに先立つ施策として、労働者の95%が恩恵を受ける減税を挙げた。

 オバマ氏はこの刺激策は、問題があるところに金をつぎ込むという旧来のワシントン政治が行ってきたものとは異なると述べ、戦略的な投資や、厳格な監視と説明責任、財政責任の必要性を訴えた。

 米高官によると、オバマ氏は週明け5日に議会の主要議員らと会合を持ち、20日の大統領就任後すみやかに民主党が議会を通過させようとしている数千億ドル(数十兆円)規模の刺激策について最終案をまとめる方針。(c)AFP