【12月25日 AFP】(一部更新、写真追加)日本の有権者は政策決定の停滞にうんざりしており、政界再編は「必至」かつ目前に迫っている――。24日の衆院本会議で自民党(Liberal Democratic PartyLDP)に造反して民主党提出の解散要求決議案に賛成し、「戒告」処分を受けた渡辺喜美(Yoshimi Watanabe)元行政改革担当相(56)が、AFPとのインタビューでこのように答えていた。

 16日に行われたインタビューで渡辺氏は、これからの日本の政党は、現在のようにイデオロギーを超えた連合としてではなく、戦略的合意に力点を置いた形に転換していくだろうとの見方を表明。「総選挙後、政界再編は間違いなく起きる。選挙結果がどうあれ、自民党が勝っても、民主党(Democratic Party)が勝つもしくは引き分けたとしても起きる」と強調した。

 また、「今、焦点となっているのは、現在の閉塞(へいそく)状況を打破するには総選挙前に政界再編が必要かもしれないとの声が、一部から上がっていることだ」と述べた。

 ここ数週間で自民党内には、さまざまな政治テーマをめぐって「勉強会」が相次いで立ち上げられた。こうした動きは将来の政界再編に向けた地ならしだと受け止められている。

 渡辺氏は「こうした動きが次々出てくるのは、麻生太郎(Taro Aso)政権が総選挙を先延ばしにしているからだ」と語り、総選挙自体は政争の具にはならないと指摘。「総選挙を行えば、麻生首相は選挙公約を掲げることになり、そしてそれが有権者に支持される。これこそが政権の屋台骨になる」と主張した。

 さらに、政界再編は「理想的には、同じ政治信念をもった議員同士が一緒になるようなやり方で起こるべきだ」との考えを示した。(c)AFP/Kyoko Hasegawa