【12月25日 AFP】英民間放送「チャンネル4(Channel Four)」は24日、クリスマス恒例のエリザベス女王(Queen Elizabeth II)によるクリスマスメッセージに対抗して、イランのマフムード・アフマディネジャド(Mahmoud Ahmadinejad)大統領のクリスマスメッセージを放映すると発表した。

 大統領のメッセージはペルシャ語で行われ、クリスマス当日の午後7時15分から放送される。

■キリストは「拡大主義に反対するだろう」

 事前に発表された原稿によると、メッセージは、アフマディネジャド大統領がキリスト教徒と英国民にクリスマスのお祝いを述べることから始まる。

 そして「イエス・キリスト(Jesus Christ)が現在も生きていたら、弱い者いじめを好む上に常に不機嫌で拡大主義の権力に反対する人びとに味方するだろう。また、キリストは正義や人類愛の御旗を高らかと掲げ、世界中の戦争屋や占領者、テロリストなどに反対することだろう」と述べる。

 アフマディネジャド大統領は、さまざまな社会問題の原因は人類が宗教を拒否している点にあると指摘。さらに、キリストは「イスラム教の預言者の子孫の1人とともに」再び現われ、「世界を愛や同胞愛、正義に導いていくだろう」と語る。

 メッセージは、「わたしは、新たな年が人類の幸福や繁栄、平和、同胞愛で満ちあふれた年であるように祈っている。あなた方すべてに成功と幸福が訪れますように」との言葉で結ばれている。

■視聴者に異なる世界観を

 チャンネル4のニュース・時事部門の責任者、ドロシー・バーン(Dorothy Byrne)氏は、アフマディネジャド大統領にメッセージを依頼したことについて、「われわれは国際関係において重要な時期に差しかかっていることから、視聴者に異なる世界観に触れる機会を提供するのが目的だ」と語った。(c)AFP