【12月22日 AFP】中国政府は前週末、外国人投資家が同国に借入金や負債を残したまま国外に逃れた場合、その人物の行方を追跡し、身柄引き渡しを要求することもありうるとの方針を明らかにした。

 中国政府はウェブサイト上に発表した声明で、負債などを返さないまま国外脱出する人物らが「中国の利害関係者に負わせる経済的損失は大きく、社会の安定にマイナスの影響を与えている」と非難した。未返還金が巨額の場合には、外交ルートを通じてそうした人物の身柄引き渡しも要求するとしている。具体的にどのようなケースを念頭に置いているのかは明確ではないが、経営に失敗した企業を残して出国する実業家などが該当するとみられる。

 最近の世界的な経済危機で中国の輸出は激減し、沿岸部の工場で働いていた地方からの移住労働者の失業が激増するなか、中国政府は倒産する企業の増加に神経を尖らせている。(c)AFP