【11月27日 AFP】欧州連合（EU）の行政執行機関、欧州委員会（European Commission、EC）は26日、景気後退からの脱却を目指し、財政支出や減税などによる総額2000億ユーロ（約25兆円）規模の景気刺激策を発表した。

　総額2000億ユーロのうち、EU加盟各国に約1700億ユーロ（約21兆円）の財政出動を要請し、300億ユーロ（約4兆円）をEUと欧州投資銀行（European Investment Bank、EIB）が拠出する。規模はEU域内総生産（GDP）の1.5％分に相当し、09年初頭から10年までの2年間にわたって実施される。

　EU加盟27か国に対し財政支出と税制優遇を要請するとともに、労働者の社会保障負担額の軽減や、自動車業界や建設業界、とりわけ省エネ技術に対する研究開発投資の促進を提案する。

　また、EIBは貸付枠の拡大や融資対策などで年150億ユーロ（約2兆円）を拠出するほか、大規模人員削減の緩和策としてEUの社会保障予算を通じた拠出を促進する。(c)AFP/Leigh Thomas