【11月19日 AFP】前年9月にイスラエルによる空爆を受けた、シリア北部アルキバル(Al-Kibar)の施設跡からウランの痕跡が検出されていた問題で、シリアのワリード・ムアレム(Walid Muallem)外相は18日、検出されたウランはイスラエルが使用したミサイルの残留物だと主張した。

 同国を訪問中のデービット・ミリバンド(David Miliband)英外相との共同記者会見を行ったムアレム外相は、イスラエルによる破壊された施設は「核関連ではない軍事施設だった」とも語った。

 この問題に関しては、複数のメデイアが前週、今年9月に現場を訪れた国連(UN)の専門家が、核物質を検出したと報じていた。

 さらに、国際原子力機関(International Atomic Energy AgencyIAEA)のモハメド・エルバラダイ(Mohamed ElBaradei)事務局長が17日、原子炉が存在した証拠にはならないとしながらも、検出された核物質はウランだったと明言した。

 米政府は、アルキバルの施設を北朝鮮の支援により建設された核関連施設で、運転開始間近だったと主張している。

 ミリバンド英外相は、この問題についてシリア当局と協議を行ったが、IAEAによる公式報告書が発表されるまでは、英国としてはコメントしないと語った。(c)AFP