【11月4日 AFP】(一部更新)黒人初の米国大統領を目指すバラク・オバマ(Barack Obama)民主党候補が選ばれるか、世論調査で後塵を拝している共和党のジョン・マケイン(John McCain)候補が巻き返すのか――米国史に残る大統領選挙の投票が現地時間4日朝、始まった。

 激しい選挙戦の末、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領が率いた8年間の共和党政権から、有権者たちがワシントンの米国政治に変革をもたらすかどうかが注目される。同時に実施される議会選でも、民主党は上下両院での躍進を狙う。

 米北東部バーモント(Vermont)州のベニントン(Bennington)の選挙管理委員によると、現地時間午前5時(日本時間午後7時)から投票が開始された。

 各州ごとに選挙人を選んでいくシステムで、当選のために必要とされる選挙人の数は270人。期日前投票ではすでに3000万人が投票を終えており、4日にはさらに1億人以上が投票するものとみられる。

 選挙結果は早い州で、東部時間午後7時(日本時間5日午前9時)以降に明らかになる見込み。

 どちらの候補が勝利しても、現職上院議員から大統領に就任するのは1960年に当選した故ジョン・F・ケネディ(John F. Kennedy)大統領以来となる。

■投票直前の世論調査では軒並みオバマ氏がリード

 ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)とNBCテレビの直前調査では、両者の支持率はオバマ氏が51%、マケイン氏が43%、ワシントン・ポスト(Washington Post)とABCテレビの調査では、オバマ氏54%、マケイン氏43%、民間調査会社ラスムセン(Rasmussen)の調査でも、オバマ氏51%、マケイン氏46%だった。

 毎日の支持率変化を追っている民間世論調査会社ギャラップ(Gallup)の選挙前日の調査では、オバマ氏53%、マケイン氏42%。CNNテレビが開始数時間前に発表した調査では、オバマ氏51%、マケイン氏44%と支持率の差は7ポイントに縮まっていた。

 予想では、オバマ氏は270人の選挙人を比較的容易に獲得し、接戦州でも小差ながら優勢は確実とみられている。期日前投票での優位をそのままオバマ氏が維持する可能性が高い。(c)AFP/Stephen Collinson