【10月31日 AFP】米大統領選の民主党候補バラク・オバマ(Barack Obama)上院議員が30日、米フロリダ(Florida)州サラソタ(Sarasota)で行われた集会で、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の指導者ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者を「消してやる」と発言した。

 オバマ氏は集会で、「イラク戦争を終結させる、終わらせるんだ。最終的にはアルカイダとビンラディン、9・11で3000人の米国人を殺した彼らを消して、戦いを終わらせる」「この国を守るためには、どんなことでも決してためらうことはない」などと語った。

 これに対しオバマ陣営は、発言は無責任に武力を誇示する姿勢を示しているわけではないと擁護。陣営幹部のロバート・ギブズ(Robert Gibbs)氏は集会終了後、記者団に対し「別に『ゴッドファーザー(Godfather)』の引用だとは思わなかった」と述べ、オバマ氏の言葉は「マフィアが使うような」ものではないとの見方を示した。

 また、オバマ氏がすでに「(3回目の大統領候補者による)討論会で、ビンラディンについての最終目標は拘束するか殺害するかだとはっきり述べている」と指摘した。

 ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush )大統領は9・11米同時多発テロの直後、ビンラディン容疑者を「生死にかかわらず(dead or alive)」求めると発言し、マフィア的だと物議を醸している。

 オバマ氏は、ライバルの共和党候補ジョン・マケイン(John McCain)上院議員から、安全保障分野に弱い点を攻撃されており、最近はパキスタン政府が行動しないのならば同国の武装勢力を攻撃する用意があると語るなど、同分野での発言を先鋭化させている。(c)AFP