米ネブラスカ、新法発効で子どもを放置する親が増加
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【9月26日 AFP】医療機関などに子どもを放置した親の罪を問わないとした州法が採択された米ネブラスカ(Nebraska)州で、育児放棄を望む親たちが殺到し役所が悲鳴を上げている。24日には、1日で3家族の1歳から17歳の子ども計11人が親に放置された。これにより、州が保護する放置された子どもの数は11日間で16人に達し、その多くが10代だという。
州職員らは、育児を面倒と感じる親たちが、新法を悪用していると懸念する。
ネブラスカ州保健社会福祉省(Nebraska Department of Health and Human Services)で児童・家族問題を担当するトッド・ランドリー(Todd Landry)氏は、「新法の目的は、虐待など緊急に保護する必要のある子どもたちを安全な場所へ救い出すことだ」と説明する。
しかし、ランドリー氏は「それ以外の理由で、親たちが簡単に育児放棄に走っている」と危ぐする。その一方で、子どもたちを置き去りにした親が育児放棄した理由を詮索するのは、時期尚早かつ不適切だと語った。
ネブラスカ州は前月、病院や警察など安全な場所に子どもを放置した場合、親の罪は問わないとした法案を可決。同法は7月18日に発効し、ネブラスカは米国で最後に同様の州法を成立させた州となった。
ほとんどの州では、親の身元は明かされないが、放置を認めるのは乳児のみと限定している。
一方ネブラスカの同法ではそのような規制はなく、「いかなる人物も、ネブラスカ州政府公認の病院に勤務中の職員の保護下に子どもを置いた行為のみで起訴されることはない」とのみ記されている。
ネブラスカでは現在、放置される10代の子どもたちをなくそうと、法律関係者らが同法の修正案の作成を進めている。
ランドリー氏は25日の記者会見で、新法は子ども放置の罪は問わないが、だからといって親たちが起訴を免れるものではないと強調。子どもを放置する以前の虐待やネグレクト(育児放棄)などの行為は起訴対象となるうえ、正式に親権を州に移譲するためには、膨大な量の法手続を要すると訴えた。(c)AFP/Mira Oberman
州職員らは、育児を面倒と感じる親たちが、新法を悪用していると懸念する。
ネブラスカ州保健社会福祉省(Nebraska Department of Health and Human Services)で児童・家族問題を担当するトッド・ランドリー(Todd Landry)氏は、「新法の目的は、虐待など緊急に保護する必要のある子どもたちを安全な場所へ救い出すことだ」と説明する。
しかし、ランドリー氏は「それ以外の理由で、親たちが簡単に育児放棄に走っている」と危ぐする。その一方で、子どもたちを置き去りにした親が育児放棄した理由を詮索するのは、時期尚早かつ不適切だと語った。
ネブラスカ州は前月、病院や警察など安全な場所に子どもを放置した場合、親の罪は問わないとした法案を可決。同法は7月18日に発効し、ネブラスカは米国で最後に同様の州法を成立させた州となった。
ほとんどの州では、親の身元は明かされないが、放置を認めるのは乳児のみと限定している。
一方ネブラスカの同法ではそのような規制はなく、「いかなる人物も、ネブラスカ州政府公認の病院に勤務中の職員の保護下に子どもを置いた行為のみで起訴されることはない」とのみ記されている。
ネブラスカでは現在、放置される10代の子どもたちをなくそうと、法律関係者らが同法の修正案の作成を進めている。
ランドリー氏は25日の記者会見で、新法は子ども放置の罪は問わないが、だからといって親たちが起訴を免れるものではないと強調。子どもを放置する以前の虐待やネグレクト(育児放棄)などの行為は起訴対象となるうえ、正式に親権を州に移譲するためには、膨大な量の法手続を要すると訴えた。(c)AFP/Mira Oberman