<08米大統領選挙>米金融危機でオバマ氏有利に、最新世論調査
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【9月23日 AFP】米CNNと調査機関オピニオン・リサーチ(Opinion Research)が22日に発表した米大統領選の合同世論調査の結果によると、民主党候補バラク・オバマ(Barack Obama)上院議員の支持率は51%、共和党候補のジョン・マケイン(John McCain)上院議員の支持率は46%で、世界に衝撃が走った前週の米国金融危機がオバマ氏に有利に働いたことが分かった。
相次ぐ金融危機について、責任の所在は共和党にあると回答したのは47%、これに対し民主党と答えたのは約半分の24%だった。
さらに、経済問題に効果的に対処できる候補についてもオバマ氏と考える米国人が増え、マケイン氏に対しオバマ氏が10ポイントリードした。
オバマ氏は、一時はマケイン氏の支持基盤と見られていた、男性層と高齢者層で躍進が目立つ。
■「チェンジ」の旗振り役も奪還
また、オバマ陣営が2年にわたって掲げてきた選挙スローガン「チェンジ(変化)」を、マケイン陣営も9月上旬に副大統領候補にサラ・ペイリン(Sarah Palin)アラスカ(Alaska)州知事を指名して以来、公約に掲げているが、オバマ氏がその旗振り役の座を奪還したもようで、米国政治に「チェンジ」をもたらす候補はどちらかとの質問では、オバマ氏がマケイン氏に14ポイントの差をつけた。
一方、ペイリン氏について好ましくないとの回答は35%で、前回調査から8%増加した。
これについて、調査を主導したCNNのキーティング・ホランド(Keating Holland)氏は、「マケイン、ペイリン両候補は、党大会を通じてオバマ氏の切り札だった『チェンジ』の分野にも切り込んできた」と語る一方で、「ペイリン氏は党大会ですい星のごとく登場し、『チェンジ』にふさわしい人材と印象づけたが、それも変わりつつあるのだろう」と分析した。
■14%がどちらに投票するか未決定 オバマ氏とマケイン氏は、本調査発表から4日後、ミシシッピー(Mississippi)州オックスフォード(Oxford)で第1回目の大統領候補討論会に臨むが、CNN/オピニオン・リサーチの調査では、14%がどちらの候補に投票するか決めていないと回答しており、討論会はこうした浮動票の行方を決定づけるものとなる。大統領候補の討論会は全部で3回行われる。(c)AFP