【9月9日 AFP】欧州連合(EU)議長国フランスのニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領は8日、ロシアを訪問し、グルジア・南オセチア(South Ossetia)自治州をめぐるロシアとグルジアの紛争について、ドミトリー・メドべージェフ(Dmitry Medvedev)露大統領と会談した。会談で、メドべージェフ大統領は、ロシア軍部隊が、アブハジア(Abkhazia)自治共和国と南オセチア自治州を除くグルジア領内から1か月以内に撤退することを確約した。

 サルコジ大統領は会談後の共同記者会見で、「ロシア軍部隊が、南オセチアとアブハジア以外のグルジア領から、1か月以内に完全に撤退する」ことで合意したと語った。メドべージェフ大統領も、この合意を確認するとともに、少なくとも200人のEUの監視団が、来月1日までにグルジア領内に展開することでも合意したと語った。

 一方で、メドべージェフ大統領は、ロシアが行ったアブハジアと南オセチアの独立承認について、最終的なもので取り消すつもりはないとの姿勢をあらためて強調し、同地域をめぐる国際会議を来月15日にスイス・ジュネーブ(Geneva)で行うと発表した。

 今月初めに延期が決まったロシア・EU間の戦略的パートナーシップ協議については、サルコジ大統領は、ロシア政府が一連の合意事項を完全に履行すれば、「早ければ10月には」再開されるとの見通しを示した。(c)AFP