【9月5日 AFP】米大統領選の共和党大統領候補、ジョン・マケイン(John McCain)上院議員の選挙陣営は4日、マケイン氏のサラ・ペイリン(Sarah Palin)アラスカ(Alaska)州知事が過去に夫のビジネスパートナーと浮気をしていたという「悪意のあるうそ」を掲載したとして、米タブロイド紙「ナショナル・エンクワイアラー(National Enquirer)」を提訴する構えをみせた。
 
 「ナショナル・エンクワイアラー」紙は、米国民の間では、不確かな情報源を使った信頼性に乏しいゴシップ紙と認識されている。だが大統領候補の指名を争っていた民主党のジョン・エドワーズ(John Edwards)元上院議員の不倫スキャンダルを掲載したことで、信頼性に一目置かれるようになった。

 ペイリン氏の不倫疑惑についてマケイン陣営の選挙参謀スティーブ・シュミット(Steve Schmidt)氏は米CBSテレビに対し「完全な誤り。悪意のあるうそだ」と頭から否定。「有能で実績もある女性知事を破滅させようとするメディアやタブロイド紙による中傷を米国人は拒絶するだろう」と述べてペイリン氏や家族への中傷を止めるよう強く求め、同紙を提訴することも検討すると語った。

 同紙のペイリン氏報道は匿名の情報提供者に全面的に依存していた。同紙は、情報提供者に報酬を支払うことで知られているが、このような行為は主要メディアでは倫理的に問題があるとされている。(c)AFP