【8月21日 AFP】パキスタンのムクタール(Chaudhry Ahmad Mukhtar)国防相は21日、ペルペズ・ムシャラフ(Pervez Musharraf)大統領の辞任を受けて実施される大統領選で、与党議員らが、暗殺されたベナジル・ブット(Benazir Bhutto)元首相の夫に出馬を要請したと述べた。

 4党の与党連合を率いるパキスタン人民党(Pakistan People’s PartyPPP)の議員らは20日、アシフ・アリ・ザルダリ(Asif Ali Zardari)PPP共同総裁が首都イスラマバード(Islamabad)の自宅で開催した夕食会で、同氏への支持を表明した。

 1999年にクーデターで政権を握り、米国の「テロとの戦い」における主要な同盟相手だったムシャラフ大統領は、与党連合による弾劾決議に向けた圧力が強まる中、18日に辞任した。与党連合は、憲法違反でムシャラフ大統領の弾劾を決議する予定だったと報じられている。

 ザルダリ氏は、前年12月にブット元首相が自爆攻撃で暗殺された後、共同総裁に就任。2月の総選挙では、PPPが第1党に躍進した。

 これまで大統領就任に関心を示して来なかったザルダリ共同総裁が、大統領選への出馬を決意するかどうかは定かではない。

 ムクタール国防相は、PPP中央執行委員会がイスラマバードで22日に行う会合で、候補者が最終決定されると述べた。(c)AFP