160年前に行方不明となった英軍艦、カナダ政府が捜索へ
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【8月16日 AFP】カナダ政府は15日、英国の探検家ジョン・フランクリン卿(Sir John Franklin)が約160年前に北極を探検した際に氷に閉じこめられた英海軍艦船2隻の捜索に乗り出すと発表した。
ジョン・ベアード(John Baird)環境相は、「フランクリン卿の遠征は、カナダの北極探検の歴史において重要な部分を占めている。カナダが領土を主張し、高緯度北極地域の主権を守ろうとする中、今回の捜索では重要な新情報を得て、2隻の船の行方に関する調査に資することができる」と述べた。
フランクリン卿と約130人の乗組員は1845年、英海軍艦船「エレバス(HMS Erebus)」と「テラー(HMS Terror)」に乗船して出発したが、帰港することはなかった。両船はカナダ・キングウィリアム島(King William Island)の北西で氷に閉じこめられたが、まだ発見されてはいない。フランクリン卿らは悲運だったが、その探検で北極海の北西航路が発見され評価を得ている。
ロヨラ・ハーン(Loyola Hearn)漁業海洋相によると、捜索は18日から開始され、また今後3年間、毎年8-9月に実施されるという。カナダ政府はまた、いまだ海図が整備されていない海域の調査にも役立つものと期待感を示している。
気候変動による氷の融解で北半球の夏季は航行可能となり始めたため、北西航路に対する興味が高まっている。
カナダ政府は、北西部準州の島々の間を通るその戦略的航路を領海の一部と主張しているが、米国など多数の国は、航路は公海上にあるとみている。(c)AFP/Philippe Sauvanargues
ジョン・ベアード(John Baird)環境相は、「フランクリン卿の遠征は、カナダの北極探検の歴史において重要な部分を占めている。カナダが領土を主張し、高緯度北極地域の主権を守ろうとする中、今回の捜索では重要な新情報を得て、2隻の船の行方に関する調査に資することができる」と述べた。
フランクリン卿と約130人の乗組員は1845年、英海軍艦船「エレバス(HMS Erebus)」と「テラー(HMS Terror)」に乗船して出発したが、帰港することはなかった。両船はカナダ・キングウィリアム島(King William Island)の北西で氷に閉じこめられたが、まだ発見されてはいない。フランクリン卿らは悲運だったが、その探検で北極海の北西航路が発見され評価を得ている。
ロヨラ・ハーン(Loyola Hearn)漁業海洋相によると、捜索は18日から開始され、また今後3年間、毎年8-9月に実施されるという。カナダ政府はまた、いまだ海図が整備されていない海域の調査にも役立つものと期待感を示している。
気候変動による氷の融解で北半球の夏季は航行可能となり始めたため、北西航路に対する興味が高まっている。
カナダ政府は、北西部準州の島々の間を通るその戦略的航路を領海の一部と主張しているが、米国など多数の国は、航路は公海上にあるとみている。(c)AFP/Philippe Sauvanargues