【7月29日 AFP】(一部更新)カンボジアのホー・ナムホン(Hor Namhong)外相とタイのテート・ブンナー(Tej Bunnag)外相は28日、ヒンズー教寺院遺跡「プレアビヒア(Preah Vihear)」周辺の国境線問題をめぐって両国軍がにらみ合いを続けている問題の打開に向け、カンボジア・シエムレアプ(Siem Reap)で協議を行った。

 12時間に及ぶ協議の結果、両外相は寺院周辺から軍部隊を撤収させることを検討していくことで合意したものの、事態打開に向けた明確な解決策は示されなかった。

 協議では軍部隊の撤収に向けた明確な目標も立てられず、次回の会談日程も定められなかった。その一方で、両国は事態の平和的解決を主張し、国境線を確定するために必要な地雷除去などを含む事態打開策を提案した。

 カンボジア政府は、国連安全保障理事会(UN Security Council)に対し、この問題についての緊急会合の開催を求めていたが、外相協議の結果が出るまで開催を延期するよう要請している。

 カンボジア、タイ両政府は、コンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)米国務長官がこの問題に懸念を表明し平和的解決を求めたことで、お互いへの非難の論調を抑えている。(c)AFP/Suy Se