【7月24日 AFP】ゴードン・ブラウン(Gordon Brown)英首相が、前年ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領からプレゼントされた「ボンバー・ジャケット」の買い取りを辞退したことが明らかとなった。
 
 襟が毛皮で、ブラウン首相の名前が入ったバッジとキャンプデービッド(Camp David)のワッペンが付けられたこのパイロットジャケットは、ブラウン首相が前年7月、米メリーランド(Maryland)州の大統領山荘キャンプデービッドを訪れた際に贈られたものだ。

 当時、ブラウン首相は、トニー・ブレア(Tony Blair)前政権と一線を画し、イラク戦争に対する見解の違いからブッシュ大統領とも距離を置こうとしていると見られていたことから、こうしたプレゼントは不適切だと考えられていた。

 英閣僚の行動規範によると、公式の贈り物は一定額内であれば申告なしで所有できる。一定額を超えた場合は各省が所有することになるが、買い取ることもできる。

 しかし、22日に発表された首相官邸の資料によると、パイロットジャケットは「一定金額を超えていたため」、同首相が受け取ったほかのすべての贈り物と同様に首相官邸に「お蔵入り」。ブラウン首相に買い取られることはなかった。

 前任のブレア前首相は、2007年5月に退陣を表明してから6月に辞任するまでの間に受け取った贈り物を、すべて買い取っている。(c)AFP