【7月23日 AFP】ロシアのドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領は22日、同国を訪問中のベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領と会談し、石油とガスの産出国である両国がエネルギー政策で協力していくことで一致したと発表した。

 モスクワ(Moscow)郊外の大統領官邸で会談した両首脳はこのほか、武器取引や、ロシアの大手石油・天然ガス企業ガスプロム(Gazprom)、ルクオイル(Lukoil)、TNK-BPの3社がベネズエラのオリノコ(Orinoco)川流域で活動することで合意した。

 石油輸出国機構(Organization of the Petroleum Exporting CountriesOPEC)のようなガスの国際カルテル創設についてメドベージェフ大統領は、「合意していない」とした。メドベージェフ氏はガスプロムの会長を務めていた。

 イラン、ベネズエラ、ロシアなどガス輸出国フォーラム(Gas Exporting Countries ForumGECF)加盟国はガス版OPECの創設に支持を表明している。ロシアは現在世界最大の天然ガス産出国で、世界の埋蔵量の4分の1を管理している。

 ガス版OPECの創設をめぐっては欧州連合(EU)や米国が懸念を強めている。エネルギー資源のアナリストは石油とガスの事業の違いから、創設については否定的見解を示している。

 これに先立ち、ロシア通信(RIA)が報じたところによると、モスクワに到着したチャベス大統領は「ロシアとベネズエラは石油および軍事技術協力で戦略的同盟関係とならなければならない。これにより米国に脅かされているベネズエラの主権が保証される」と述べた。(c)AFP