【7月2日 AFP】米国、イスラエル、欧州各国が、沖縄県北部の米軍訓練場で、自衛隊と合同でジャングル戦闘訓練の実施を検討していることが1日までに明らかになった。地元からは非難の声が上がっている。

 沖縄県には、在日米軍4万人の半数以上が駐留しているが、地元住民との間で頻繁に緊張が高まっている。

 米海兵隊が発表した声明によると、自衛隊関係者とドイツ、イスラエル、オランダ各軍の連絡将校らは今年5月、ジャングル戦闘訓練の可能性を調べるため同訓練場を視察したという。

 ただし、米軍以外の軍隊が在日米軍施設を使用する場合、日本政府の承認が必要であることから、視察は「まったくの調査段階」だと強調している。

 北部訓練場は、沖縄県本島の国頭村と東村にまたがって位置するが、東村の伊集盛久(Seikyu Iju)村長は共同通信(Kyodo News)に対し、ジャングル戦闘訓練の実施は、米軍基地縮小の合意に逆行するとして非難している。

 沖縄では、1995年に起きた米海兵隊員3人による女児暴行事件を発端として、基地の返還を求める大規模な抗議行動が起きており、米政府は同訓練場の敷地半分を日本側に返還すると約束している。

 共同通信によると、伊集村長は「基地の機能強化につながるもので住民に不安を与える」と懸念を示しているという。(c)AFP