【6月20日 AFP】英フィナンシャル・タイムズ(Financial TimesFT)の電子版は19日、米軍当局が核ミサイルの部品数百点の所在を把握できていないと報じた。米国防総省は、在庫記録上の問題にすぎないとしている。

 FTは、複数の情報筋による米国防総省の報告書の内容として、米空軍がリストに登録された核ミサイルの部品を在庫の中に確認できておらず、所在不明の部品は1000点以上に上るとしている。

 また、匿名の軍高官の話として、国防総省の報告書は特に核兵器関連部品の在庫リストに問題があるとの発言を紹介した。この報告書は、所在がわからなくなっている部品が「持つべきでない人々の手」に渡った可能性については言及していないという。

 報道について国防総省は、在庫リストに問題が発生していることは認めたものの、核兵器関連部品の紛失については否定。

 国防総省のブライアン・ホイットマン(Bryan Whitman)報道官は、「部品の在庫記録に欠陥があることは確認しているが、実際に部品が紛失することと、すべての部品の在庫記録が完全な形で残っていないことは、まったく異なる問題だ」と述べ、部品が処分されたために在庫記録が散逸してしまったのだろうと見方を示した。(c)AFP