【6月16日 AFP】ゴードン・ブラウン(Gordon Brown)英首相は16日、訪英中のジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領と会談した。会談後の記者会見でブラウン首相は、アフガニスタンへの増派と、イランに対する制裁強化を表明し、ブッシュ大統領に配慮を示した。
 
 ブッシュ大統領はイランの核兵器開発疑惑をめぐるイラン政府と欧米諸国の対立について「あらゆる選択肢」があると繰り返しながらも、外交的解決を望むと強調した。

 ブラウン首相は、イラン最大銀行の資産凍結を含めたイランに対する新たな制裁に欧州諸国は合意するだろうとの見解を示した。14日には欧州連合(EU)のハビエル・ソラナ(Javier Solana)共通外交・安全保障上級代表がイランの首都テヘラン(Tehran)でイラン政府と会談している。

 ブラウン首相は「英国は欧州諸国に対し、対イラン制裁強化を呼び掛ける。欧州はこれに応じるだろう」と述べた。この発言はルクセンブルクで開催中のEU外相理事会を意識したものとみられる。

 さらに、「イラン最大の銀行、メリ銀行(Melli Bank)の海外資産の凍結と、新たな石油とガスに関する制裁に向け措置を講じる」とした。

 また、ブラウン首相はアフガニスタンについて英部隊の増派を表明した。アフガニスタン進攻から7年たつ現在も、同国では米国や英国ほか多国籍軍が旧支配勢力タリバン(Taliban)との戦闘を続けている。(c)AFP/Olivier Knox