【6月3日 AFP】(写真追加)米大統領選の民主党候補指名争いは、指名獲得に着実に近づくバラク・オバマ(Barack Obama)上院議員に対するヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)上院議員の「最後の抵抗」が終わりつつあるとの見方が広まっている。

 民主党の重鎮らがオバマ氏支持に傾く中、ヒラリー氏の夫のビル・クリントン(Bill Clinton)前米大統領は2日、全米最後となるモンタナ(Montana)、サウスダコタ(South Dakota)両州の予備選を翌日に控え、指名争いでの敗北を示唆する発言を行った。

 ビル・クリントン氏はサウスダコタ州での集会で支持者らを前に「今回で、大統領選の選挙キャンペーンを行うのは最後になるかもしれない」と語るとともに、「ヒラリー(上院議員)が出馬するまで、政治とは距離を置いていたが、彼女の大統領選の選挙戦に参加できたことは、わたしの人生の中で最も名誉なことの1つだ」とした。

 クリントン陣営によると、クリントン氏は3日の予備選後の「祝賀会」を、サウスダコタ、モンタナ両州ではなく地元のニューヨーク(New York)州で行うという。

 また、報道によれば、全米各地で選挙集会の事前計画を担当しているクリントン陣営のスタッフらは、3日以降は活動の必要はないと伝えられたという。クリントン氏は3日、夫や側近らと協議を行う予定だという。

 一方で、1日に行われた米自治領プエルトリコ(Puerto Rico)の予備選でオバマ氏に2倍の得票差で大勝したクリントン氏は、ワシントン・ポスト(Washington Post)紙に対し、前倒し実施で予備選が無効となったミシガン(Michigan)、フロリダ(Florida)両州の代議員の取り扱いについて、民主党の党規委員会の決定に異議を唱える可能性も示唆した。(c)AFP