【6月2日 AFP】対アフリカの民間投資の促進およびアフリカ各国と日本とのビジネスチャンスを広げることを目指した日本貿易振興機構(ジェトロ、JETRO)主催の「アフリカン・フェア2008」が1日、閉幕した。ジェトロによると、期間中に1000件以上の商談が行われ、フェアは大成功を収めたという。

 同フェアは、横浜で開催中の第4回アフリカ開発会議(Tokyo International Conference on African DevelopmentTICAD)の公式イベントとして、パシフィコ横浜で5月28日から開催されていたもので、5日間の会期中の来場者は4万6000人を超えた。

 ジェトロによると、前年の日本からアフリカへの民間投資は11億ドル(約1160億円)で、日本の海外投資全体の1.5%にも満たなかった。

 同会議に出席したアフリカ40か国の首脳らは、慈善事業よりも投資の必要性を訴えた。

 これに対し福田康夫(Yasuo Fukuda)首相は、アフリカで事業を行う日本企業に対して融資を保証しリスクを軽減するため、25億ドル(約2600億円)規模の支援基金を設立すると表明。甘利明(Akira Amari)経済産業相は、日本政府はアフリカへの投資を5年間で倍増することを目指していると語った。

■活発な商談

 ジェトロの稲葉公彦(Kimihiko Inaba)氏は、今回のフェアを「大成功だった」と総括した。同氏によると、期間中に約1300件の商談が行われ、うち少なくとも23件が合意に達し、約350件が合意に至りそうだという。

 合意された商談の大半が、アフリカからの一次産品および加工食品の輸入に関するものだった。日本の製造メーカーおよびコンサルティング会社の一部は対アフリカ投資にも関心を示しているという。

 コンゴ民主共和国(旧ザイール)から参加した小売業者のマドワリ・マフィンボ(Madwari Mafimbo)さん(51)は、「たくさんの日本人ビジネスマンと接する機会を持ててうれしい。日本にもっともっと製品を輸出したい」と語った。(c)AFP