【5月13日 AFP】米大統領選の民主党指名候補争いでバラク・オバマ(Barack Obama)上院議員に遅れをとり撤退を求める声も高まっているヒラリー・クリントン(Hillary Clinton )上院議員だが、形勢逆転の望みを託し13日のウェストバージニア(West Virginia)州および20日のケンタッキー(Kentucky)州予備選での圧勝を狙っている。

 現時点では、ライバルのオバマ候補が獲得代議員総数でクリントン氏を上回り、数字の上ではクリントン氏の巻き返しは極めて難しい状況だ。すでにオバマ氏は、共和党の指名が確定しているジョン・マケイン(John McCain)上院議員を見据えた選挙戦略を開始している。

 しかし、元ファーストレディのクリントン氏はまだあきらめてはいない。ウェストバージニア州で実施された最新の世論調査では、クリントン氏への支持がオバマ氏への支持を36ポイント差をつけて上回っているからだ。

 さらに、20日に予備選を控えたケンタッキー(Kentucky)州での世論調査でも、58%対31%でクリントン氏がリードしており、13日からしばらくはオバマ氏も安泰というわけにはいかない。

 これらの2州でクリントン氏が圧勝したとしても、民主党の指名候補争いでのオバマ氏優位は揺るがない。しかし、クリントン氏に対する敗北はオバマ氏が白人層や労働者層の支持取り付けに失敗したことを意味するため、11月の本選挙に向けた不安材料となることは否めない。(c)AFP/Dan De Luce