【5月5日 AFP】北京五輪の聖火リレーが4日、中国本土に入り海南島(Hainan)三亜市(Sanya)で行われる中、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama)14世の特使2人と中国当局は同日、南部広東(Guangdong)省深セン(Shenzhen)で対話を再開した。

 非公開の対話は、今年3月にチベット(Tibet)自治区で発生した大規模な暴動に対し中国政府が武力鎮圧を行い、主要国首脳らが同政府に対しチベット側との対話再開を強く要求したことなどから、約1年ぶりに再開された。

 中国の胡錦濤(Hu Jintao)国家主席は、対話の進展を希望する一方、チベット側特使の発言内容については額面通りに受け取らないと言明し、「言葉だけではなく行動を注意深く見守る必要がある」と改めて主張した。

 一方、ダライ・ラマの側近Tenzin Taklha氏は同日夕刻、AFPに対し、5日も対話が続けられるかは不明だと語った。

 また、インド北部ダラムサラ(Dharamshala)にあるチベット亡命政府のサムドン・リンポチェ(Samdhong Rinpoche)主席大臣は、対話の詳細については特使の帰還後に発表されると述べた。(c)AFP