【4月26日 AFP】シリアが北朝鮮の協力を受け核施設を建設していたと米政府が発表したことについて、国連(UN)の国際原子力機関(International Atomic Energy AgencyIAEA)は25日、情報を隠していたとして米政府を強く非難した。

 また、イスラエルがこの情報を元に行動し、IAEAの査察の機会を与えることなく前年9月に核施設と疑われる施設を空爆したことを批判した。

 IAEAは声明で、「(われわれは)この情報を深刻に受け止め、信ぴょう性を調査する」とした上で、「シリアはIAEAとの保障措置協定に基づきすべての核施設の計画と建設を報告する義務がある」と指摘した。

 モハメド・エルバラダイ(Mohamed ElBaradei)事務局長は声明のなかで、この情報が核拡散防止条約(Non-Proliferation TreatyNPT)のガイドラインに基づきIAEAに迅速に報告されなかったとして遺憾の意を示した。

 事務局長はまたイスラエルの一方的な軍事行動でIAEAの検証作業が困難になったと指摘した。(c)AFP/Simon Morgan