【4月25日 AFP】(一部更新)中国政府がチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama)14世側の代表者と直接対話に応じる見通しとなった。国営新華社(Xinhua)通信が中国政府関係者の話として25日報じた。

 それによると、「ダライ・ラマ側からの度重なる対話再開の要請をうけ、中国政府内のしかるべき部署の人物が、ダライ・ラマ側代表者と近日中に会談する」という。

 高村正彦(Masahiko Komura)外相も同日、中国政府から日本と米国に対し、ダライ・ラマ側代表者との会談を計画しているとの連絡が外交ルートを通じてあったことを確認した。

 ダライ・ラマ側の広報担当者は中国側の決定を歓迎。「正しい道筋への第一歩だ。チベット問題を解決に導くには、直接対話しかない。ダライ・ラマはチベット人による抗議デモが始まった3月10日からずっと、中国ならびに中国政府との接触に向けて力を尽くしてきた。現在も、チベット問題の対話による解決だけを望んでいる」と語った。

 両者は2002年末、長期にわたり停止状態にあった対話を再開した。しかし交渉は、2007年6-7月の対話を最後に物別れに終わっている。(c)AFP/Dan Martin