【4月16日 AFP】北京五輪の聖火リレーが到着したパキスタンで16日、政府当局は聖火リレー警護のため治安部隊数千人を配備した。

 パキスタンの首都イスラマバード(Islamabad)では、物々しい警護態勢がとられている。パキスタンは中国と密接な国交関係にあり、チベット支援の活動家や人権活動家らの抗議行動によって中国の威信が傷つけられる事態を避けたい考えだ。

 聖火リレーの順路も最終段階で変更された。変更についてパキスタン政府は、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)と旧支配勢力イスラム原理主義組織タリバン(Taliban)による自爆攻撃の続発で前年には1000人もの犠牲者が出たことを引き合いに出し、治安上の懸念があるとした。

 16日に訪問先の中国から帰国したばかりのパキスタンのペルベズ・ムシャラフ(Pervez Musharraf)大統領と、ユサフ・ギラニ(Yousuf Raza Gilani)首相が、来賓8000人の見守る中、イスラマバードのメーンスタジアムで式典を執り行う。

 聖火リレーはスタジアム内部ですべて行われる。当初の計画では、大統領公邸からイスラマバード市内の緑の生い茂った目抜き通りを通過する予定だった。(c)AFP