【4月8日 AFP】韓国の総選挙は9日、投開票が行われるが、今回は投票率が史上最低となるのではという懸念が高まっている。これに対し、韓国の中央選挙管理委員会(National Election CommissionNEC)は7日、投票した有権者に博物館などの割引券を特典として配付する「異例の」キャンペーンを行うと発表した。

 投票に来た有権者は、特典として博物館など1400か所に上る公共文化施設の入場割引証明書を受け取ることができるという。また、中央選管は、投票を棄権した有権者に過料などの制裁を科す国は約20か国あるものの、投票した有権者に特典を与える国は韓国が世界初だとしている。

 だが、中央選管の広報担当者はこういった特典があっても、今回の総選挙の投票率は前回以下もしくは史上最低となるとの見方を示している。中央選管の事前調査によると、今回必ず投票に行くと答えた有権者は63.4%で、前回2004年よりも13.8ポイントも低いという。2004年の実際の投票率は60.6%だった。中央選管では今回の投票率は52.5%もしくはそれ以下と予測している。

 世論調査によると、李明博(イ・ミョンバク、Lee Myung-Bak)大統領の与党ハンナラ党(Grand National PartyGNP)が勝利するとみられている。李大統領は前年12月の大統領選で、「第1に経済を!」のスローガンで勝利を収めている。

 李大統領としては、経済の活性化にむけた改革を推進するため、ハンナラ党が過半数の議席を取ることを期待している。(c)AFP