【3月13日 AFP】米軍のウィリアム・ファロン(William Fallon)中央軍司令官(海軍大将)の11日の突然の辞意表明は、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領の任期切れを前に、米政府内で対イラク・イラン政策をめぐる対立が深まっている様子を浮き彫りにした。

 任期1年を残して辞意を表明したファロン氏は、理由について、政府と政策面で対立しているかのように報じられ、職務継続が困難になったためとしている。

 ホワイトハウス(White House)は12日、ファロン氏の辞任の原因は対イラン政策をめぐる確執だとの見方を否定。またイランとの戦争の意図もないと強調した。

 しかし、米政府と実務サイドの対立で対イラン政策が焦点となるのは、過去数か月で2度目となる。

 昨年12月、米情報機関がイランは2003年に核兵器開発を中止していたと報告した際、政府内の新保守派は猛烈に反発したが、対イラン戦争への根拠が否定されたかたちとなった。

 ファロン氏はイラク、イラン、アフガニスタン、パキスタンを担当していたが、対イランでは過去6か月間、政府と比べてはるかに柔軟な姿勢を示していた。(c)AFP/Jim Mannion