【3月9日 AFP】ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領は8日、テロ容疑者への「水責め」などの残酷な尋問手法を禁止する内容を盛り込んだ米中央情報局(CIA)の予算案に拒否権を行使した。

 予算案は、CIAによるテロ容疑者の尋問を「米陸軍野戦マニュアル(US Army Field Manual)」の範囲内で行うよう規定。「水責め」など、一般的に拷問と見なされる尋問手法を禁止する内容が盛り込まれている。

 ブッシュ大統領は毎週恒例のラジオ演説の中で「議会が通過させた法案は、テロとの戦いにおいて最も成果をあげたCIAによるテロ指導者や工作員への尋問手法を禁止する内容となっているため、拒否権を行使した」と説明した。

 同案は、ブッシュ大統領の拒否権を覆すために必要な上下両院3分の2以上の賛成にわずかに届かなかった。(c)AFP