【3月7日 AFP】ロシア大統領の座に就くことと、尊敬されることとは別問題、2日に行われた大統領選で、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の後継として圧勝したドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)第1副首相への冗談が相次いで登場しているのだ。

 例えば「メドベージェフ氏が就任後初めて、演説に臨もうとすると、側近の1人がメドベージェフ氏のジャケットから糸が出ているの発見し、取り払おうとした。そこで、プーチン氏が大きな声で『そのままにしろ。それはわたしの糸だ』」など痛烈な冗談が多い。

 インターネットやブログで噴出している冗談は、国営テレビが報じる敬服に満ち、ユーモアのない両氏のイメージとは程遠い。

 冗談の多くは、メドベージェフ氏の身長の低さ、童顔、次期首相のプーチン氏の操り人形だというイメージをネタにしている。

 おもちゃの入った卵形のチョコレートにも例えられている。また、メドベージェフ氏が同氏の母から当選に対する温かい祝福を受けて、感情を爆発、「ママ、少なくとも僕をからかわなかったね」と叫ぶという冗談もある。

 さらに、動画共有サイト「ユーチューブ(YouTube)」には、旧ソ連の喜劇映画『Kavkazskaya Plennitsa』のパロディーまで登場している。

 ロシア政治は笑いから無縁で、プーチン大統領が当選した2000年には、操り人形を使った風刺番組の放送が禁止されたほどだった。

 専門家はロシア国民が次期大統領に関して冗談を言うことについて、国民がより自由になり、変化を迎える準備が整ったと指摘している。(c)AFP/Sebastian Smith